AI Tools

AIエージェントツールを試した話
結論:Claude Codeで十分だった

「Claude.aiのサブスクをそのまま使えるOSSエージェント」という話を聞いてHermes AgentとOpenClawを試した。 結論から言うと、どちらもAPIキーか独自クレジットが必要で、サブスクをそのまま流用できる設計ではなかった。 そしてClaude Codeでほぼ全部まかなえていることを再確認した話。

複雑なAIエージェント管理画面を背景に、手前のノートPCでシンプルなターミナルが動いているデスク
いろいろ見に行った結果、いつものターミナルがいちばん落ち着いていた。

そもそも何を探していたか

手元のGmailを読んでスプレッドシートにクレカの請求額を自動入力するスクリプトを作ったあと、 「他の自動化もAIエージェントに任せたい」という気持ちが出てきた。 Claude.aiのサブスクを持っているので、それをそのまま使えるエージェントがあれば理想的だと思って調べ始めた。

見つかったのが Hermes Agent(Nous Research製)と OpenClaw(中国発で話題)の2つ。 「API不要でサブスク流用可能」という情報を見た気がしたので、両方試すことにした。

Hermes Agentを試す

インストール自体はすんなりいった。セットアップ中にClaude.aiのOAuth認証画面(ペアリングコード入力)が出てきたので、 「これがサブスク連携だ」と思って承認した。

pip install hermes-agent
hermes setup  # Quick setup → Claude.ai OAuth認証

しかし最初のチャットを打ったところでエラー。エンドポイントを見ると bedrock-runtime.ap-northeast-1.amazonaws.com。 ローカルにあった別件のAWS credentialsを拾って勝手にBedrockを使おうとしていた。

設定を確認すると provider: auto になっていて、利用可能な認証情報を自動選択する仕様だった。 Claude.aiのOAuth認証は「Hermes側のポータルアカウント連携」であって、LLMバックエンドへの接続ではなかった。

落とし穴

Hermesのバックエンドは「Nous Research Portal」経由の独自クレジット制。 Claude.aiサブスクは関係なく、https://portal.nousresearch.com でクレジットを購入しないと動かない。

hermes auth で追加できるプロバイダーを確認すると、anthropic(APIキー)はあるが claude-ai(サブスク)はない。 結論として、HermesはAPIキーかNous Researchクレジット保持者向けのツールだった。

OpenClawも同様か

OpenClaw は中国コミュニティで話題になっているツールで、 「subscription型モデルを利用可能」と記載されている。機能的にはHermesと似ていて、 Telegram/Discord連携、ファイル操作、ブラウザ制御などを備えている。

こちらは実際にインストールして試したわけではないが、「subscription型」という表記が Claude.aiサブスクを直接流用できる意味かどうかは確認できていない。 Hermesの教訓から、まず動作確認してから判断する方がよさそうだ。

結局Claude Codeで足りていた

Hermesに時間を使ったあと気づいたのは、自分がやりたいことはClaude Codeで全部できているという事実だった。

Claude Codeでできること

  • Pythonスクリプト生成・デバッグ
  • ファイル操作・自動化
  • API連携の実装
  • 定期実行(launchd設定)
  • サブスクそのまま使える

Hermesが必要な場面

  • Telegramから遠隔でAIに指示したい
  • チームでエージェントを共有したい
  • 常時起動のエージェントが必要
  • APIキーを持っている

Hermesが輝くのは「Telegramから話しかけてリモートサーバーで作業させたい」のような用途だ。 個人で手元のMacでClaude Codeを使っている分には、Hermesを間に挟む理由がない。

「OSSエージェントフレームワーク」として正しいツールではあるが、LLMは自前で用意が前提というよくある設計だった。 話題になる理由も、APIキー持ちが「自分のサーバーにエージェントを立てたい」という需要に対してうまくはまっているからで、 サブスク流用の文脈とは別の話だったようだ。

今回の教訓

OSSのAIエージェントツールを試すときは、最初に「LLMバックエンドに何を使うか」を確認する。 セットアップが進んでOAuth認証まで通っても、それがLLM接続ではなくポータルアカウント連携のことがある。

自動化の実用レベルは、シンプルなPythonスクリプト + Claude Code + launchdで十分まかなえる。 ツールを増やす前に「今の構成でできないことは何か」を問うのが先だと再確認した。