Oracle Cloud(OCI)のアカウント作成に失敗し続けて、ようやく通った話【2026年】
氷河期世代のエンジニア、terralienです。ITエンジニアになったのはほんの数年前ですが、AWSやAzureのアカウントを作るところで何か月も足止めされたことはありません。ところがOracle Cloud Infrastructure(OCI)は、アカウントを作るだけで4か月越しになりました。
2026年4月に普通にサインアップして失敗。5月にサポートへ問い合わせても作成完了には至らず。9月にもう一度、メールアドレス・住所表記・カードを見直して挑戦したところ、ようやくCloud AccountとTenantが発行されました。
先に結論だけ。
今回の成功条件は「独自ドメインのメールをGmailへ転送」「住所をローマ字に統一」「本人名義の別カードで認証」でした。ただし、どれが決定打だったのかは分かりません。Oracle側の審査ロジックは公開されていないので、「このカードなら通る」「Gmailはダメ」と一般化する記事ではなく、あくまで私の実測記録として読んでください。
ひとつ追記すると、アカウント作成後に課金モードへ上げるときは、サインアップ時とは別のカードを登録できました。最初のカードに縛られる話ではありません。
まず、4月に普通に失敗しました
| 日付 | やったこと | 結果 |
|---|---|---|
| 2026年4月29日 | OCIのサインアップを実行 | 「アカウントの作成中にエラー」で完了せず |
| 2026年5月2日 | サインアップ問題をサポートへ問い合わせ | Incidentは受理されたが、Cloud Accountは作成されず |
| 2026年9月2日 | 条件を整理して再挑戦 | Cloud Account / Tenant作成まで到達 |
4月のときはGmailを使い、カードはJCBでした。失敗メールには「申し訳ございませんが、アカウントの作成中にエラーが発生しました。サインアップを完了できません」という趣旨のメッセージが来ています。
その後、サポートへ問い合わせました。受付の自動返信は残っているものの、「アカウント作成完了」のメールは一通もありません。OCI Consoleへ入れるTenantも作られていませんでした。今回の再挑戦前にGmailを検索し直したのは、Oracleが「Free Trialは1人1つ」としているからです。二重アカウント扱いになって自分で穴を深くするのは避けたかったんですよね。
「最初からPAYGでいいです」と言ったら、話が変な方向へ行った
私「無料にこだわってないので、最初からPAYGで作りたいです」
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サポートとのやり取り
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「会社のアドレスが必要」という趣旨に受け取れる案内
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結局、アカウントは作れないまま 4〜5月の私は「無料アカウントだから不正利用対策が厳しいなら、最初から金を払う契約にすればいいのでは」と考えていました。そこでサポートにPAYGで作りたい旨を伝えたのですが、やり取りの中で会社のメールアドレスが必要、という趣旨に受け取れる案内がありました。
ここは当時の案内文を今この場で正確に再現できないので、Oracleの正式要件だったとは断定しません。実際、2026年9月現在のOracle公式サインアップ手順を見ると、会社名は「任意」です。また、Free TierはあとからPay As You Goへアップグレードできる、と公式FAQにも書かれています。
今回の方針変更
「最初から有料契約をお願いする」のではなく、Oracleが用意しているセルフサービスのFree Tier → 必要ならPAYGへアップグレードという順序に従うことにしました。
再挑戦ではGmailをやめて、独自ドメインをCloudflareで転送しました
OCIに登録するメール
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独自ドメインのアドレス(@terralien.net)
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Cloudflare Email Routing
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普段使っているGmail
前回Gmailで失敗していたので、9月の再挑戦では独自ドメインのメールアドレスを使うことにしました。とはいえ、OCIのためだけにメールサーバーを立てたくはありません。
そこでCloudflare Email Routingを使い、terralien.net宛ての専用アドレスを普段のGmailへ転送しました。Cloudflareでは転送先アドレスを先にVerifyし、そのアドレスへRouting Ruleを向ければ受信できます。OCI側から見えるのは独自ドメインのアドレスですが、実際に読む場所はいつものGmailです。
独自ドメインにしたから通った、とは言いません。
Oracleの公開手順に「Gmailは禁止」「企業ドメイン必須」とは書かれていません。今回は前回と条件を変えるために独自ドメインを使った、というだけです。審査を迂回するために虚偽情報を入れたわけでもなく、氏名・住所・電話番号は同じ本人情報を使っています。
日本語UIなのに、市区町村を日本語で入れたら怒られました
| 入力 | 結果 | 今回の対応 |
|---|---|---|
| 市区町村を日本語 | 「有効な名前を入力してください」 | Cityをローマ字へ |
| 都道府県を日本語 | 候補には出る | 候補にあった英字表記へ統一 |
| 町名・番地 | 入力可能 | 住所全体をASCII寄りに統一 |
これも地味にハマりました。画面は日本語なのに、市区町村へ日本語の市名を入れると「有効な名前を入力してください」と出て先へ進めませんでした。
そこで、実住所そのものは変えずに表記だけローマ字へ寄せました。例えば考え方としては、City: Utsunomiya、State/Province: TOCHIGI のような形です。この記事では当然、私の実際の番地や市区町村は載せません。
カード認証もあるので、ここで別住所を作るのは逆効果だと思います。本人情報は同じ、表記だけカード会社や海外サービスで解釈しやすいローマ字へ揃える、という方針にしました。
カードは3段階。最後に使った楽天カードで先へ進みました
| 試したカード | タイミング | 結果 |
|---|---|---|
| JCB | 2026年4月 | サインアップ完了せず |
| 三井住友カード Mastercard | 2026年9月 | Your transaction was declined. |
| 楽天カード | 同日 | アカウントのプロビジョニングへ進んだ |
前回JCBだったことも気になっていたので、今回はまず三井住友カードのMastercardを使いました。ところが画面に出たのは、非常に分かりやすい「Your transaction was declined.」です。
ここで「Mastercardがダメ」とは判断できません。Oracle公式FAQでは、クレジットカードとクレジットカード相当のデビットカードを受け付ける一方、PIN付きデビット・バーチャル・プリペイドなどは不可とされています。今回使ったものは普通の本人名義クレジットカードです。
そこで手元の楽天カードへ変更しました。すると今度は決済拒否ではなく、「お客様のアカウントを作成中で、最大15分かかる場合があります」という状態へ進みました。その後、Cloud Account名・ユーザー名・Tenant IDが入ったWelcomeメールが届いています。
なので、言えるのは「私の環境では楽天カードに変えた試行で通った」までです。
カード発行会社側の判定なのか、Oracle側の本人確認・不正利用対策なのか、メールや住所表記の変更も含めた総合判定なのかは分かりません。「OCIは楽天カードなら通る」という意味ではありません。
そして最後に待っていたのが、何も分からない待機アニメーションです
アカウントの設定が完了するまでお待ちください…
カードが通ったら終わりかと思ったら、今度は画面中央でアニメーションが回り始めました。進捗率なし、残り時間なし、何を処理しているのかもなし。しばらくするとようやく「最大15分かかる場合があります。今後の手順については電子メールをご確認ください」と表示されました。
| 画面から知りたかったこと | 実際 |
|---|---|
| カード認証は終わったのか | 分からない |
| Tenantを作成中なのか | 分からない |
| 画面を閉じていいのか | 分からない |
| 何分待つのか | 後から「最大15分」と判明 |
バックエンドで非同期処理が走ること自体は分かるんです。でも「受付完了、あとはメールします」でブラウザを解放してくれれば済む話なんですよね。2026年にクラウドのアカウントを作っているのに、2000年代のインストーラーを眺めている気分になりました。
最終的に通ったときの条件
| 項目 | 今回の状態 |
|---|---|
| 登録経路 | OCI Free Tierのセルフサインアップ |
| アカウント | 個人として登録 |
| メール | 独自ドメイン → Cloudflare Email Routing → Gmail |
| 氏名・住所・電話番号 | 本人の正しい情報。住所表記はローマ字へ統一 |
| Home Region | Japan East (Tokyo) |
| カード | 本人名義の楽天カード |
| 前回アカウント | 作成完了していないことをメール履歴で確認 |
Home Regionはサインアップ後に変更できないので、ここは最初からTokyoを選びました。今回の目的はAmpere A1を試すことなので、国内リージョンに置きたかったためです。
そしてWelcomeメールにCloud Account名とTenant IDが出たところで、ようやく「これは通った」と判断できました。途中の決済画面やスピナーでは信用しません。OracleからTenantが届くまでが遠足です。
サインアップのカードと、課金モードのカードは別でよかった
| 場面 | 登録したカード | 結果 |
|---|---|---|
| サインアップ(本人確認) | 楽天カード | Cloud Account作成まで到達 |
| 課金モード(Pay As You Go)への切り替え | JCB Card S | 別のカードとして登録できた |
アカウントができたあと、Ampere A1を本気で使うつもりだったので、そのまま課金モード(Pay As You Go)へ切り替えました。ここで面白かったのが、サインアップに使った楽天カードとは別に、JCB Card Sを課金用のカードとして登録できたことです。海外決済の手数料がポイント還元まで含めると実質0.1%ほどで済む計算だったので、請求はこちらに寄せたかったんですよね。
つまり、サインアップの本人確認で通ったカードに、そのあとの請求まで縛られるわけではありません。「とりあえず通るカードで作って、請求用のカードはあとで差し替える」が成立します。4月にJCBブランドで弾かれていたのに、課金用の登録ではJCBが普通に通ったのも、「JCBはダメ」と一般化してはいけない理由のひとつになりました。
Oracle公式FAQでも、有償アカウントへのアップグレードはコンソールの「アカウント管理」からいつでもできる、とされています。ダウングレードの選択肢は用意されていないので、切り替える前にそこだけは確認してください。
再挑戦するなら、複垢扱いを避けるためにやったこと
| やったこと | やらなかったこと |
|---|---|
| 前回の作成完了メールがないことを確認 | 別人のように氏名を変える |
| 前回のサポート履歴が残っていることを確認 | 住所や電話番号を適当に変える |
| 本人名義の別カードで再試行 | 無料アカウントを何個も作る |
| 独自ドメインの有効なメールへ変更 | 使えないメールや捨てアドを使う |
OracleのFree Tier FAQでは、Free Trial / Always Freeは1人につき1アカウントで、複数アカウントの作成や作成の試行は禁止とされています。連絡先や請求情報も正確かつ有効である必要があります。
なので今回は「前回を捨てて別人として作り直す」方向には行きませんでした。前回は作成完了していないことを確認し、本人情報は同じまま、前回問題になった可能性のある入力条件を一つずつ変えただけです。
もし「すでにアカウントが存在する」「複数アカウント扱い」のようなエラーが出たら、そこで何度も殴らず、前回のサポート履歴を添えてOracle Supportへ確認するつもりでした。
で、結局どれが効いたのか
| 変更点 | 効いた可能性 | 断定できるか |
|---|---|---|
| Gmail → 独自ドメイン | ある | できない |
| 日本語住所 → ローマ字 | 少なくとも入力エラーは解消 | 本人確認への影響は不明 |
| JCB / 三井住友Mastercard → 楽天カード | 今回の状態遷移では最も分かりやすい | できない |
| 4か月空けて再試行 | 不明 | できない |
たぶんこの記事で一番役に立たない答えは、「分かりません」です。でも、ここを無理に「原因はこれだった」と書くと体験談ではなくなってしまいます。
分かっているのは、4月には作れず、9月に条件を整理してやり直したら作れたこと。三井住友Mastercardではその場で決済拒否が表示され、楽天カードへ変えた試行ではプロビジョニングへ進んだこと。そして最終的にTenantが発行されたことです。
ちなみに、ここまでやった目的はAlways Free対象のAmpere A1を試すためです。アカウント作成がラスボスだと思っていましたが、クラウドなので当然その先にもガチャがあります。VMを無事に確保できるかは、また別の記事にします。
その先のガチャの前提。Always FreeのAmpere A1枠は、2026年6月に4 OCPU / 24GBから2 OCPU / 12GBへ半減しています(InfoQの2026年7月の報道)。私が課金モードへ早めに切り替えたのは、この縮んだ枠だけで運用を組む自信がなかったからでもあります。
参考
- Oracle Cloud Free Tierに関するFAQ(Oracle) — 本人確認にカード情報を使うこと、利用可能な支払い方法、Free Tierの条件
- 無料Oracle Cloudプロモーションにサインアップ(Oracle Docs) — 会社名が任意であること、Home Regionは後から変更できないこと
- Oracle Cloud Free Tier(Oracle) — Free TierからPay As You Goへアップグレードできること
- Oracle Cloud Free Tier Limits(InfoQ, 2026-07) — Always FreeのAmpere A1枠が2 OCPU / 12GBへ縮小したこと
- Email routing rules and addresses(Cloudflare) — 転送先アドレスのVerifyとRouting Ruleの設定