UTMとは
30秒で理解
UTMパラメータは、リンク先URLの末尾に付ける「どこから来た訪問か」の目印です。メール、SNS投稿、広告など、リンクを置いた場所ごとに値を変えると、GA4で流入元やキャンペーン別の訪問を切り分けられます。
URLに付けた値は、リンクをクリックしたときにAnalyticsへ送られ、トラフィック獲得レポートのディメンションとして確認できます。UTMは訪問者を増やす機能ではなく、施策の出どころを後から判別するための記録です。
荷物に貼る発送ラベルのようなものです。届け先はリンク先ページですが、発送元・便の種類・キャンペーン名をラベルに書いておくと、到着後にどの発送分だったかを仕分けできます。ラベルの書き方が毎回違うと、同じ便が別々の箱に分かれて集計されます。
どういう仕組みか
UTMは、通常のURLに ? で始まるパラメータを追加して使います。複数のパラメータは & でつなぎます。最低限、流入元を表す utm_source、媒体や手段を表す utm_medium、施策名を表す utm_campaign をそろえます。
| パラメータ | 何を記録するか | 例 |
|---|---|---|
utm_source | どのサイト・配信元から来たか | newsletter |
utm_medium | どの手段・チャネルか | email |
utm_campaign | どの施策・企画か | summer-sale |
utm_content | 同じ施策内のリンクやクリエイティブの違い | toplink |
utm_term | キーワード単位の識別 | running-shoes |
utm_id | キャンペーンやプロモーションのID | cmp-2026-08 |
たとえば、メール内の上部リンクに次のURLを設定します。
https://example.com/offer?utm_source=newsletter&utm_medium=email&utm_campaign=summer-sale&utm_content=toplink
GA4では、手動で付けた値が「セッションの手動参照元」「セッションの手動メディア」「セッションの手動キャンペーン」などのディメンションに対応します。utm_creative_format と utm_marketing_tactic は、公式ヘルプ上では現在GA4プロパティのレポート対象外です。
どこで見えるか
GA4で流入元ごとの結果を見るときは、対象プロパティを開き、左側メニューの 「レポート」→「集客」→「トラフィック獲得」 を開きます。表のディメンションを「セッションの参照元 / メディア」または「セッションのキャンペーン」に変更すると、UTMの値ごとに行を分けて確認できます。
| 確認したいこと | GA4で開く場所 | 見る項目 |
|---|---|---|
| メールやSNSなど配信元の違い | レポート → 集客 → トラフィック獲得 | セッションの参照元 / メディア |
| キャンペーンごとの訪問 | 同じトラフィック獲得レポート | セッションのキャンペーン |
| リンク違い・広告素材の違い | 同じレポートのディメンション選択 | セッションの手動広告コンテンツ |
| 付与した直後に届くか | レポート → リアルタイム | 自分のアクセスと流入情報 |
初回確認では、レポートの期間をリンクをクリックした日時に合わせます。行に出ないときは、URLに utm_source、utm_medium、utm_campaign が残っているかをブラウザのアドレス欄で確認し、その後にGA4のリアルタイムを開きます。
よくある誤解
UTMを付ければ、GA4のすべての流入判定を手動で上書きできるわけではありません。広告サービスとGA4を連携して自動タグ設定を使う場合は、自動タグの値がトラフィック分類に使われることがあります。Google広告では、可能なら自動タグ設定を優先し、UTMはメールや連携していない配信元などの手動計測に使い分けます。
大文字・小文字や表記ゆれは別の値として扱われます。 utm_source=Instagram と utm_source=instagram は同じ行にまとまりません。チーム内で値の一覧を決め、URLを作るときは小文字と同じ区切り文字にそろえます。
次のような付け方も、レポートを読みづらくします。
| 付け方 | 起きること | 直す場所 |
|---|---|---|
utm_source だけ付ける | 他の項目が (not set) になることがある | URL作成時に source・medium・campaign をそろえる |
同じメールで mail と email を混在させる | 同じ配信手段が別の行に分かれる | 命名表を1つに決める |
| 広告の自動タグと手動UTMを無計画に併用する | 自動タグと手動値の役割が分かれ、意図しない分類になる | 広告管理画面の自動タグ設定とGA4連携を確認する |
| URLを短縮・リダイレクトしてから付ける | 遷移後にパラメータが残らない場合がある | 最終リンクをクリックしてアドレス欄を確認する |
これを踏まえて何をするか
新しいメールやSNS投稿に計測用リンクを置くときは、次の順番で作成・確認します。
| 順番 | 開く場所・操作 | 判定 |
|---|---|---|
| 1 | Google AnalyticsのURLビルダーを開き、リンク先URLを入力する | リンク先が意図したページになっている |
| 2 | utm_source に配信元、utm_medium に手段、utm_campaign に施策名を入力する | 3項目が空欄でなく、命名表の表記と一致する |
| 3 | リンクの用途を分ける必要があれば utm_content を入力する | 上部リンク・本文リンクなどを区別できる |
| 4 | 生成したURLをコピーして実際の投稿・メールのリンク欄に貼る | クリック先が正しく、URL末尾にUTMが残る |
| 5 | 自分でリンクを1回クリックし、GA4で「レポート」→「集客」→「トラフィック獲得」を開く | 想定した参照元 / メディアやキャンペーンの行に出る |
行が見つからない場合は、まずブラウザのアドレス欄で utm_ の綴りと値を確認し、次にGA4の「レポート」→「リアルタイム」でアクセスが届いているかを見ます。アクセス自体が出ないなら計測設定、アクセスは出るのにUTMだけ違うならリンクの最終URLを直します。