症状
Search Consoleや広告管理画面で、表示回数はあるのにクリック率(CTR)だけが低い状態です。
CTRはクリック数を表示回数で割った割合です。ただし、検索結果と広告では表示される場所も競合も違うため、サイト全体のCTRや別の媒体のCTRを基準にして良し悪しを決めません。まず、同じページ・同じクエリ・同じ期間で、どこで落ちているかを分けます。
CTRが低いときは、店内ではなく看板を確認する場面です。店の前を通った人数(表示回数)はあるのに入店(クリック)が少ないなら、看板の内容と、通りかかった人の目的が合っているかを見ます。通行人そのものが減っているなら、別の問題です。
上から順に確認する表
Search Consoleの検索結果レポートを使う場合は、次の順で確認します。広告のCTRなら、同じ考え方でキャンペーン、広告グループ、キーワードの粒度をそろえて見ます。
| 順番 | 画面で見るもの | 判定 | 次に開く場所 |
|---|---|---|---|
| 1 | ページ別のCTRと表示回数 | 表示回数があるページだけを候補にする | 「ページ」タブでCTR列をクリックし、低い順に並べる |
| 2 | そのページのクエリ | 想定した検索語と、実際に表示された検索語が合っているか | ページの行をクリックし、「クエリ」タブを開く |
| 3 | クエリ別の掲載順位 | CTR低下が順位低下と同時に起きているか | クエリを選び、「平均掲載順位」を表示する |
| 4 | 端末・検索での見え方 | モバイルだけ、特定の検索タイプだけに偏っていないか | 「デバイス」または「検索での見え方」で絞る |
| 5 | 過去との比較 | 一時的な揺れか、前の期間から続く変化か | 日付フィルタで比較期間を選び、「適用」を押す |
「ページ」タブで低い行を見つけても、すぐにタイトルを書き換えません。まずその行をクリックし、クエリを確認します。ページ単位のCTRは複数の検索語をまとめた値なので、原因が一つとは限らないためです。
各分岐でやること
表示回数も減っている
CTRだけの問題ではありません。ページを選択したまま、グラフで表示回数と平均掲載順位を前の期間と比較します。
| 見え方 | まず確認すること | 操作 |
|---|---|---|
| 表示回数↓・掲載順位↓ | 検索結果での露出が落ちている | ページを選び、「平均掲載順位」を表示して比較する |
| 表示回数↓・掲載順位は大きく変わらない | 検索される語や検索タイプの構成が変わっている可能性 | 「クエリ」「検索での見え方」を順に開き、前の期間と比較する |
| 表示回数↓・CTRは上がっている | クリックされる割合は悪化していない | CTR改善ではなく、表示回数側の調査に切り替える |
この段階でタイトルだけを変えると、表示回数の原因を見失います。検索結果の順位やクエリの変化が確認できるまで、変更対象を決めません。
表示回数はあるが、想定外のクエリが多い
ページの内容と、検索結果に出ている文言の組み合わせを確認します。想定外のクエリが多いなら、ページがその検索意図に答えるページなのかを先に決めます。
Search Consoleのクエリ表には、プライバシー保護のため一部の匿名化クエリが表示されないことがあります。表の行を足した値だけを、レポート全体の合計だと扱わないでください。
答えるページなら、選んだクエリに対する答えがタイトルとページ冒頭から読める状態にします。答えないページなら、タイトルをクエリに寄せてクリックだけを誘うのではなく、検索意図に合う別ページを候補にします。
クエリとページの内容は合っているが、順位も低い
CTRの書き換えより先に、順位側を確認します。検索結果で下の位置にあるページは、タイトルや説明文だけを変えても、クリック機会そのものが少ないからです。
| 確認結果 | その場で行うこと |
|---|---|
| 複数のクエリで順位が同時に下がった | 日付を比較し、対象ページの内容変更・技術変更・検索結果の変化が起きた日を記録する |
| 一つのクエリだけ順位が低い | そのクエリで検索し、上位ページが答えている内容と自ページの不足を3項目だけメモする |
| 順位は大きく変わらずCTRだけ低い | 検索結果で自ページのタイトルと説明の表示を確認し、変更候補を一つに絞る |
平均掲載順位はすべての検索の平均です。検索場所や利用者の条件で実際の表示位置が変わるため、1回の検索結果だけでレポートの値を否定せず、期間の変化と合わせて読みます。
CTRだけが低い
対象クエリを一つに絞り、実際の検索結果で次を確認します。
| 検索結果で見える状態 | 変更する箇所 |
|---|---|
| タイトルの前半でページの答えが分からない | タイトルの前半に、対象クエリに対するページの答えを置く |
| 説明文が本文の導入や無関係な文になっている | ページ冒頭の説明を、検索した人が得る答えに合わせる |
| タイトルと説明は合っているが、上位に別の答えが並ぶ | 上位結果が満たしている意図を確認し、ページの不足を直すか対象クエリを見直す |
| 変更後に順位や表示回数も変わった | CTRだけで判定せず、クリック数・表示回数・掲載順位を同じ期間で比較する |
タイトルや説明を変える場合も、一度に複数ページを変えず、対象ページと変更日を記録します。次回の比較で、何を変えた後の値なのか分からなくなるためです。
判定がつかないときの逃げ道
データが少ない、クエリが表示されない、または複数の要因が同時に動いている場合は、CTRの一点だけで結論を出しません。
まずSearch Consoleの対象ページを選び、日付を前の同じ長さの期間と比較します。次に「クエリ」「ページ」「デバイス」のフィルタを一つずつ追加し、変化が残る組み合わせをメモしてください。比較ができる組み合わせが見つからなければ、タイトルを変えずに、表示回数・クリック数・平均掲載順位の記録だけを残します。
広告の場合は、Google広告でCTRの基準を別ネットワークへ持ち込まず、キャンペーン、広告グループ、キーワードの同じ階層で検索語と広告文の対応を確認します。ここまで分けても原因が決まらないときは、検索結果の見え方が変わった可能性を含め、変更を保留して比較期間を追加します。
最初にやる1つ
今日開く画面は、Search Consoleの「検索パフォーマンス」です。上部のCTRを選び、「ページ」タブを開いてCTR列をクリックし、低い順に並べます。表示回数があるページを1つ選び、そのまま「クエリ」タブを開いて、タイトルと実際の検索語が合っているかを確認してください。
| 操作 | 押す場所 |
|---|---|
| 1 | 「検索パフォーマンス」→「検索結果」を開く |
| 2 | 上部のCTRカードを選び、「ページ」タブを開く |
| 3 | CTR列をクリックして低い順に並べ、表示回数のあるページを1つ選ぶ |
| 4 | 「クエリ」タブを開き、タイトルと検索語のずれを1行メモする |