30秒で理解
見られた回数のうち、何回クリックされたか。 それだけの指標です。
大事なのは、CTRが「分母を動かさずに改善できる数少ない指標」だということです。表示回数を増やすには順位を上げるか広告費を積む必要がありますが、CTRはタイトルと説明文を書き換えるだけで動きます。しかも結果は数週間で出ます。
店の前を通る人の数と、実際に入ってきた人の数の比です。通行人を増やすには立地を変えるしかありませんが、看板を書き換えるのは今日できます。CTRを触るというのは看板の話で、順位の話ではありません。
計算式と計算例
分母は表示回数であって、訪問者数でもセッション数でもありません。ここを取り違えると数字が数倍ずれます。
| 表示回数 | クリック数 | CTR | |
|---|---|---|---|
| 検索結果に出たページA | 1,000 | 45 | 4.5% |
| 検索結果に出たページB | 10,000 | 50 | 0.5% |
ページBのほうがクリックは多いのに、CTRは9分の1です。クリック数だけ見ていると、看板が機能していないページを「よく取れているページ」だと誤解します。
この数字が表すもの
CTRが表しているのは人気ではなく、期待とのズレの小ささです。検索した人が求めていたものと、そこに出ている見出しが一致していれば上がり、ずれていれば下がります。
| 見えている状態 | たいてい起きていること |
|---|---|
| 表示回数は多いがCTRが低い | 検索語と見出しがずれている。または上に強い競合がいる |
| 表示回数は少ないがCTRが高い | 狭いが的確な語で取れている。表示回数を増やす側に伸びしろがある |
| 両方低い | CTR以前に順位の問題。ここを触っても動かない |
| 急にCTRだけ落ちた | 検索結果の見た目が変わった(広告枠・AI要約・強調スニペットの増減) |
場面によって意味が変わる
同じ「CTR」でも、分母になっている「表示」の中身が違います。
| 場面 | 表示回数の意味 | 目安として見るもの |
|---|---|---|
| 検索(SEO) | 検索結果に自分のページが出た回数。スクロールされず見えていなくても1回と数える | 同じ掲載順位の他ページと比べる |
| 検索広告 | 広告が表示された回数 | 品質スコアと入札単価に跳ね返るので、収益に直結する |
| ディスプレイ・SNS | 枠に出た回数。そもそも探していない人に出る | 検索より1桁低いのが普通。検索の数字と比べない |
「CTRの平均は◯%」という数字を、場面をまたいで持ち込まないでください。検索の4%とディスプレイの0.4%は、分母の意味が違うので比較になりません。比べるなら同じ場面・同じ掲載順位の中で比べます。
低いときに、次にやること
順に確認します。上から潰していって、当たったところで止めてかまいません。
| # | 見る場所 | 具体的に何をするか |
|---|---|---|
| 1 | Search Console の検索パフォーマンス | 「クエリ」タブを開き、表示回数の多い順に並べる。そのクエリの言葉がタイトルに入っているかを1つずつ見る |
| 2 | 実際の検索結果 | そのクエリで検索して、自分のページの見え方を確認する。タイトルが途中で切れていないか、説明文が本文の冒頭の雑談のまま出ていないか |
| 3 | タイトル | クエリの語を前半に入れて書き直す。長さは全角30文字前後で切れるので、大事な語を後ろに置かない |
| 4 | meta description | 検索した人が知りたいことの答えを、最初の1文に置く。ここは順位には効きませんが、クリックするかどうかの判断材料になります |
| 5 | 掲載順位 | 平均掲載順位が10位より下なら、CTRの問題ではありません。ここを触っても動かないので、順位側に戻ります |
書き換えたら、Search Console の「検索パフォーマンス」で同じクエリのCTRを2〜4週間後に見ます。1〜2日の数字では判断できません。表示回数が少ないクエリだと、クリック1回の増減でCTRが数%動いてしまうためです。
タイトルを書き換えると、順位のほうが動くことがあります。CTRだけ見て「改善した」と判断せず、掲載順位と表示回数も並べて確認してください。CTRが上がったのに流入が減っていることがあります。
注意点
| 落とし穴 | 中身 |
|---|---|
| 全体のCTRを見て判断する | サイト全体の平均CTRは、指名検索(サイト名で探された分)に引っ張られます。ページ単位・クエリ単位で見ないと意味がありません |
| 分母を訪問者数だと思っている | 表示回数です。取り違えると数字が数倍ずれます |
| 短期間で判定する | 表示回数が数十しかない状態のCTRは、ほぼ偶然で動きます |
| CTRを上げること自体が目的になる | 内容と合わない見出しを付ければCTRは上がりますが、その先で離脱するだけです。CVRと一緒に見ます |