30秒で理解
リピート率は、注文した顧客のうち、2回以上注文した顧客が占める割合です。 Shopifyの日本語ヘルプでは、この指標を「注文したすべてのお客様に対するリピーターの割合」とし、リピーターを注文履歴に2件以上ある顧客として扱っています。
新規顧客を何人集めたかではなく、購入後にもう一度選ばれた顧客がどのくらいいるかを見る数字です。期間を決めずに比較すると、過去の注文履歴を持つ顧客まで混ざるため、集計期間と顧客の条件を先に固定します。
一度来店した人の名簿に、もう一度来た人が何人いるかを見る割合です。初回来店者の数だけでは、店が再び選ばれているかは分かりません。名簿の期間と「もう一度来た」の判定をそろえてから比べます。
計算式と計算例
基本式は「リピーター数 ÷ 注文した顧客数 × 100」です。リピーター数は、対象期間の顧客のうち注文履歴が2件以上ある顧客数として数えます。顧客数は注文数ではありません。同じ顧客が3回注文しても、顧客数は1人です。
| 項目 | 数値 | 計算・意味 |
|---|---|---|
| 対象期間に注文した顧客 | 500人 | 分母 |
| 2回以上注文したリピーター | 125人 | 分子 |
| リピート率 | 25% | 125 ÷ 500 × 100 |
注文数を分母にすると、同じ顧客の複数注文を重ねて数えるため、顧客の再購入割合ではなく注文構成比に近い別の数字になります。レポート名に「期間」「対象顧客」「注文の条件」を残すと、後から式を再現できます。
この数字が表すもの
リピート率が表すのは、初回購入後に再び注文へ進んだ顧客の広がりです。商品・サービスへの再購入機会があるビジネスで、獲得した顧客が一度きりで終わっていないかを確認できます。
| 数字の動き | 読み取れる可能性 | 次に分けて見る軸 |
|---|---|---|
| 新規顧客は増えたがリピート率が下がった | 新規流入の購入後体験や期待値が従来と違う | 流入元・初回商品・初回購入月 |
| リピート率は上がったが売上が伸びない | 再購入は増えたが、購入金額や商品構成が小さい | 顧客別の注文額・商品・平均注文金額 |
| 全体は横ばいで特定商品だけ高い | 再購入されやすい商品や消費サイクルがある | 初回商品・2回目商品・購入間隔 |
| 急に変化した | 顧客識別、返品・返金、集計条件が変わった可能性がある | 計測設定・注文状態・期間設定 |
リピート率が高いことだけで利益が高いとは判定できません。値引きで再購入が増えた場合や、少額商品の再購入が増えた場合は、売上・粗利・注文間隔を同じ顧客群で並べます。
場面によって意味が変わる
「リピート」の条件はビジネスによって変わります。日用品のECでは再注文が自然ですが、買い替え周期の長い商品では、短い期間のリピート率だけで顧客の価値を決められません。
| 場面 | 分子 | 分母 | 期間・条件の例 |
|---|---|---|---|
| EC・通販 | 2回以上注文した顧客 | 対象期間に注文した顧客 | 初回注文月ごと、30日・90日後 |
| 定期購入 | 2回目の決済まで進んだ顧客 | 初回決済が完了した顧客 | 初回決済から次回決済まで |
| 店舗・予約 | 2回以上来店・予約した顧客 | 対象期間に来店・予約した顧客 | 月次、四半期、初回来店月ごと |
| BtoBサービス | 2回以上契約・発注した顧客 | 対象期間に契約・発注した顧客 | 契約更新、追加発注、年度単位 |
初回購入者を分母にして一定期間後の再購入者を分子にする場合は、コホート型の継続率に近い別集計です。全顧客の注文履歴ベースのリピート率と混ぜず、レポート名に「初回購入者」「30日以内」などの条件を書きます。
低い・高いときに、次にやること
まず、Shopify管理画面の 「分析」→「レポート」 を開き、カテゴリーを 「顧客管理」 に絞ります。そこで 「新規顧客とリピーターの比較」 と 「リピーター」 を確認します。
| 状態 | 開く場所 | 次にする操作 |
|---|---|---|
| リピート率が低い | 「分析」→「レポート」→「顧客管理」 | 「新規顧客とリピーターの比較」で期間を固定し、新規顧客とリピーターの数を前期間と並べる |
| 特定の月だけ低い | 「顧客コホート分析」 | 初回注文月の行を開き、初回商品・マーケティングチャネル・2回目注文までの期間を確認する |
| 2回目購入の離脱時期が分からない | 「顧客コホート分析」 | 「間隔」を週または月にそろえ、初回注文から何期間後にリピート注文が減るかを見る |
| リピート率は高いが売上が弱い | コホート分析の詳細 | 「平均注文金額」と「お客様あたりの平均注文数」を開き、顧客群ごとに売上と注文回数を照合する |
| 数字が急に変わった | 「リピーター」レポートと注文履歴 | 顧客の注文件数、返金・キャンセル、顧客統合の変更を確認し、同じ条件で再集計する |
判定できないときは、最初に「対象期間」「初回注文日」「2回目注文の期限」「注文の状態」を1枚の表に固定します。その表で初回注文月ごとの顧客数と2回目注文者数を並べ、差が最大のコホートを1つ選びます。次に開く画面は 「顧客コホート分析」、最初に見る列は 初回注文からの経過期間です。
注意点
リピート率は顧客を一律に数える割合なので、購入頻度や購入金額の差を隠します。1回目と2回目の間隔が長い商品では、短い集計期間だけを見ると、まだ再購入時期を迎えていない顧客を「リピートしない顧客」と誤認します。
「リピート率が高い=施策が成功」とは判定しないでください。値引き、返品の扱い、定期購入、顧客IDの統合、注文期間の違いで数字は変わります。リピート率を比較するときは、同じ顧客条件・同じ注文状態・同じ期間・同じ集計方法をそろえ、売上と利益も同じ表で確認します。
Shopifyの顧客レポートでは、リピーターの初回注文日・直近の注文日・注文件数・注文あたりの平均支払い額などを確認できます。数字だけで施策を選ばず、まずリピートした顧客の初回商品と購入間隔を開き、次の案内や在庫・商品構成を判断する材料にします。